Python入門 - 組み込み関数
組み込み関数とは?
組み込み関数とは、Python本体に直接組み込まれている関数のことです。「組み込まれている」という言い方に馴染みがないかもしれませんが、言い換えると「もともと入っている」くらいの意味です。
逆にいうと、もともとPythonに入っていない関数が何かというと、例えば自分で作った関数とか、他の人が作ってフリーで公開しているライブラリになります。
組み込み関数と勘違いしやすいものに、標準ライブラリがあります。標準ライブラリはPythonをインストールすると、自動的についてくるのでPythonに組み込まれているように感じます。しかし、実際はPython本体とは別のものです。
よく使う組み込み関数の一覧
まずは、リファレンスへのリンクを貼っておきます。
日本語: 2. 組み込み関数 — Python 3.5.2 ドキュメント
組み込み関数といってもたくさんあります。全て知っている必要はないと思いますし、丸暗記するようなものでもありません。必要になったら調べればいいだけですから。
とはいえ、よく使うような組み込み関数は「そういえばそんなのあったな」くらいに覚えておくと便利だと思います。そんなよく使う関数をリストにしてみました。
よくわからない言葉とかもあるかもしれませんが、とりあえず「そんなのあるんだな」でいいと思います。
ただ、iterable(イテラブル)だけよく出てくるので説明します。iterableは構成要素を一つずつ取り出せるオブジェクトのことです。言葉の説明だけだとわかりにくいかもしれませんが、具体的にはシーケンスやセット、マッピングなどのことです。
- abs(x) xの絶対値を返す
- all(iterable) 「iterableの要素が全てtrue」または「iterableが空」のとき、trueを返す
- any(iterable) 「iterableの要素のいずれか一つでもtrue」のとき、trueを返す
- filter(function, iterable) iterableのうち、functionがtrueになるものだけで構成されるiterableを返す
- input(prompt) 標準入力(通常はキーボード)からの入力を受け取る
- isinstance(object, classinfo) objectがclassinfoのインスタンスであればtrueを返す
- issubclass(class, classinfo) classがclassinfoのサブクラスであればtrueを返す
- len(s) sの要素数を返します。sはシーケンス、セット、マッピングのいずれかです
- map(function, iterable) 全てのiterableにfunctionの処理を行った結果で構成される新しいiterableを返す
- max(iterable) max(arg1, arg2, ・・・) 「iterable」「arg1, arg2, ・・・」の中で最大のものを返す
- min(iterable) min(arg1, arg2, ・・・) 「ierable」「arg1, arg2, ・・・」の中で最小のものを返す
- open(file, mode) ファイルを開いて、ファイルを読み込んだり書き込んだりする
- pow(x, y) xのy乗を返す
- print(objects, sep='', end='¥n', file='sys.stdout', flash=False) objects(引数の数は幾つでもOK)をsepで区切ってfileに書き込む。最後にendを書き込む
- reversed(sep) 要素を逆順に取り出すイテレータを返す
- round(number, nDigits) numberを小数点nDigits桁以下を切り捨てた浮動小数を返す。もしnDigitsを省略した場合は、小数点以下を切り捨てた整数を返す。
- sorted(iterable) iterableをソートしたものを返す
- sum(iterable) iterableの合計を返す